(タフな生き物たち) みみず
1
どこまでも進みたいのか みみず
砂まみれになっても 犬に踏みつぶされても
陽に焦がされても
正直一途な足跡をのこして
2
頭はどこだいときいたら あわてて匍匐(ほふく)前進(ぜんしん)をした
太いの 細いの 長いの 短いの―みんな頭をもっている
いったいどこを目指しているのだ
みみず 道半ばで干からびたおまえも好きだよ
3
地竜(じりゅう)というそうな
干されて漢方薬店で売られている
煎じてのむと熱冷ましになる
という
妻が熱を出したので煎じた
試しに飲んだらやや酸っぱい
妻は飲んだ 熱が下がった
ミミズだ とは今も知らせていない
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