デクの祈りうた

キリスト教徒の祈りを、詩とエッセイにこめて

(タフな生き物たち)  みみず

 

 

どこまでも進みたいのか みみず

砂まみれになっても 犬に踏みつぶされても

陽に焦がされても

正直一途な足跡をのこして

 

 

 

頭はどこだいときいたら あわてて匍匐(ほふく)前進(ぜんしん)をした

太いの 細いの 長いの 短いの―みんな頭をもっている

いったいどこを目指しているのだ

みみず 道半ばで干からびたおまえも好きだよ

 

 

 

地竜(じりゅう)というそうな

干されて漢方薬店で売られている

煎じてのむと熱冷ましになる

という

 

妻が熱を出したので煎じた

試しに飲んだらやや酸っぱい

妻は飲んだ 熱が下がった

ミミズだ とは今も知らせていない

 



 

 

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