デクの祈りうた

キリスト教徒の祈りを、詩とエッセイにこめて

(病と祈りと) がんの告知④

 〈がんなど、重い病の告知について、「死」を見据えて書かれたものは多くないようです。わたしもうろたえました。妻は、毎年の特定健診で知らされました。思いがけなかっただけに、驚きは大きいものでした。妻のほうがもっと大きく衝撃的であったにちがいありません。すぐに生と死を見据えることはできませんでした。
 これからが「生き方」「夫婦のあり方」「信仰への姿勢」など、人生の柱となることへ向き合う、そのときです。〉

 

 

また、あした!

 

 

昨日と今日と 何が変わった?

検査が一つ増えただけ

 

昨日と今日と 何が変わった?

異常が一箇所見つかっただけ

 

昨日と今日と 何が変わった?

がんです―そう告知を受けただけ

 

昨日と今日と 何が変わった?

大学病院への紹介状をもらっただけ

 

昨日と今日と 何が変わった?

呼び名に「病人」が一つ増えただけ

 

昨日と今日と 何か変わった?

なあんにも 妻はつま

 

それじゃあ 

また、あした!

 

 

 

 妻ががんの告知を受けるまでに、短くないドキドキバクバクの時間を過ごした。検査がいくつもあり、それぞれの結果が出るまでに時間がかかる。―たった一言、数十秒かそこらのその瞬間に向けて。
 でも、本質は何も変わらない。妻自身の今日は今日、夫の今日は今日。やはり妻であり夫なのだ。
 ふたりには神さまが居てくださる。その見守りがある。いよいよ「守られ上手」になることを目指そう、と思う。

 

 

 

がんだって 病気の一つ 顔あげる

 

 

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